長昆布と厚葉昆布同様の釧路から根室にかけての沿岸部で収穫されます。根の部分が猫の足に似ていることから猫足昆布と付けられたと言われており、葉の下の形状から耳昆布とも呼ばれています。4〜6月にかけて旧葉が脱落したものを「子別れ」と呼び、海岸に流れ着く昆布を拾い集める風景は春の代表的風物詩です。 また晩秋に採取されたものは旨味成分であるマンニット(表面に付着する白い粉)を多く含み、とろろ分と甘味に優れています。独特の香りとクセがあり、強い粘りとまろやかな甘みが特徴で、粘りの強さはガゴメ昆布以上とも言われています。水に浸けると茶褐色の色が着く事から出汁昆布というよりは昆布水を作る為に使われることが多く、とろろ昆布、おぼろ昆布、その他加工用の原料としても用いられています。